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マイクロンが売上$41.5B(前年比約4.5倍)の記録的決算——「メモリーがAIの主役」を一次データで読み、半導体株のバリュエーションをどう見るか

マイクロンがFY2026 Q3で売上414.56億ドル(前年比約4.5倍)、GAAP粗利率84.6%、Non-GAAP EPS 25.11ドルの過去最高決算。牽引役は前年比約7.5倍の中核データセンター部門で、HBM4は主要顧客向けに量産出荷中。次四半期は売上500億ドル・EPS 31ドルのさらに強い見通し。決算をSEC一次データで読み解き、SOX指数の『予想EPS×PER』試算や日本の半導体株のPERまで、バリュエーションの測り方を中立に解説します。

マイクロンが売上$41.5B(前年比約4.5倍)の記録的決算——「メモリーがAIの主役」を一次データで読み、半導体株のバリュエーションをどう見るか
画像: "Micron PC2700 DDR ECC REG" by Mixabest / Wikimedia Commons (Public domain)
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3行まとめ
  • マイクロンのFY2026 第3四半期(5月期)は売上414.56億ドル(前四半期比+73.7%・前年同期比 約4.5倍)、GAAP粗利率84.6%、Non-GAAP EPS 25.11ドルと創業来の過去最高を更新。牽引役は前年比 約7.5倍の中核データセンター部門で、HBM4を主要顧客向けに量産出荷中(出典: SEC 8-K, 2026/06/24)。
  • 背景はAIメモリーの『スーパーサイクル』。HBM需要の爆発でメモリー3社の製造能力がHBM・サーバー向けに吸い寄せられ、価格と数量が同時に上昇した。次四半期(FQ4)ガイダンスは売上500億ドル・粗利率約86%・Non-GAAP EPS 31ドルと、さらに強い(出典: SEC 8-K/SK hynix)。
  • バリュエーションは『予想EPS×PER』で測るのが基本。ある経済番組が示したSOX指数の試算(2年後予想EPS 750×近年のPER上限29倍=21,750/6/24終値13,458)は例示であって予測ではない。日本の半導体株の予想PERも30倍超まで上昇。強気・慎重の両論があり、StockCodeは買い時・将来価格を予測しない。
この記事で学べること
  • 1メモリーが『価格×数量』で業績が大きく振れる産業だという感覚(前年比 約4.5倍の正体)
  • 2決算を事業部門に割って『どこが伸びたか』を読む方法(中核データセンターが前年比 約7.5倍)
  • 3『予想EPS×PER』でバリュエーションを測る考え方と、その限界(試算は予測ではない)
数字で見る
FQ3'26 売上高
$414.6億
前年比 約4.5倍(+346%)・過去最高(出典: SEC 8-K)
Non-GAAP EPS
$25.11
前年同期 $1.91 から約13倍
GAAP粗利率
84.6%
前年同期は37.7%
FQ4 売上ガイダンス
$500億
Non-GAAP EPS $31.00 ±$1.00
本文に登場する主要数値の早見。出典は記事末尾を参照。
AIAIまとめ
AI生成

マイクロンのFY2026 第3四半期(5月期)は売上414.56億ドル(前四半期比+73.7%・前年同期比 約4.5倍)、GAAP粗利率84.6%、Non-GAAP EPS 25.11ドルと創業来の過去最高を更新。牽引役は前年比 約7.5倍の中核データセンター部門で、HBM4を主要顧客向けに量産出荷中(出典: SEC 8-K, 2026/06/24)。 背景はAIメモリーの『スーパーサイクル』。HBM需要の爆発でメモリー3社の製造能力がHBM・サーバー向けに吸い寄せられ、価格と数量が同時に上昇した。次四半期(FQ4)ガイダンスは売上500億ドル・粗利率約86%・Non-GAAP EPS 31ドルと、さらに強い(出典: SEC 8-K/SK hynix)。 バリュエーションは『予想EPS×PER』で測るのが基本。ある経済番組が示したSOX指数の試算(2年後予想EPS 750×近年のPER上限29倍=21,750/6/24終値13,458)は例示であって予測ではない。日本の半導体株の予想PERも30倍超まで上昇。強気・慎重の両論があり、StockCodeは買い時・将来価格を予測しない。

※ 情報提供のみを目的とした要約です。投資助言ではありません。

何が起きたか — マイクロンが「過去最高」を更新した

半導体メモリー大手のマイクロン・テクノロジー(Nasdaq: MU)が2026年6月24日、2026会計年度・第3四半期(2026年5月28日締め)の決算を発表しました。結論から言うと、売上・利益ともに創業来の過去最高を更新する記録的な内容でした(マイクロン FQ3'26 決算リリース(SEC 8-K, Exhibit 99.1))。

  • 売上高は414.56億ドル。前四半期(238.60億ドル)から+73.7%、前年同期(93.01億ドル)からは約4.5倍(+346%)
  • GAAP純利益は282.43億ドル、希薄化後EPSは24.67ドル。Non-GAAPでは純利益288.57億ドル、EPS25.11ドル(前年同期の1.91ドルから約13倍)。
  • GAAP粗利率は84.6%(前年同期37.7%)、営業利益率は80.4%。
  • 営業キャッシュフローは253.9億ドル、四半期配当は1株0.15ドル。

「メモリーがAI時代に持つ戦略的価値を、過去最高のQ3と、さらに強い次四半期の見通しが示している」——マイクロンのSanjay Mehrotra会長兼CEOはそうコメントし、複数年にわたる「戦略的顧客契約(Strategic Customer Agreements)」が業績の持続性と予見性を高めると述べました(同リリース)。

指標(GAAP)FQ3-26(3〜5月)FQ2-26前年 FQ3-25出典
売上高$414.56億$238.60億$93.01億SEC 8-K, 2026/06/24
粗利率84.6%74.4%37.7%
営業利益$333.18億(80.4%)$161.35億$21.69億
純利益$282.43億$137.85億$18.85億
希薄化後EPS$24.67$12.07$1.68

数字が一見「異常」に見えるほど大きいのは、メモリーが価格(市況)で業績が大きく振れる産業だからです。後述するAIメモリーの需給逼迫が、価格と数量の両方を押し上げました。

チャートマイクロンの四半期売上の推移(+次Q会社見通し)
$4$22$39$57FQ3'25FQ2'26FQ3'26過去最高FQ4'26(見通し)ガイダンス中心値
四半期売上高。単位は十億ドル。出典: マイクロンFQ2'26・FQ3'26決算(SEC 8-K, 2026/6/24)。FQ4は会社ガイダンス中心値。

どの事業が牽引したのか — データセンターが約7.5倍

マイクロンは事業を4部門で開示しています。牽引役は明確にデータセンター関連でした(同リリース)。

事業部門売上 FQ3-26前年 FQ3-25前年比粗利率
Cloud Memory(クラウド向け)$137.69億$33.86億約4.1倍83%
Core Data Center(中核DC)$115.24億$15.30億約7.5倍87%
Mobile and Client(スマホ・PC)$115.21億$32.55億約3.5倍87%
Automotive and Embedded(車載・組込)$46.34億$11.27億約4.1倍79%

クラウド・データセンター向けの2部門だけで売上の6割超。中核データセンター部門は前年比約7.5倍と、AI投資の直撃ぶりがそのまま表れています。どの部門も粗利率が8割前後に達している点も、メモリー市況の強さを物語ります。

図解
  1. 1
    AIデータセンター投資
    ハイパースケーラーがAI向け設備を急拡大
  2. 2
    HBM需要が爆発
    GPUの隣に積む高速メモリーの取り合い
  3. 3
    メモリー3社が能力をHBM/サーバーへ
    汎用DRAM/NANDが後回しに→価格高騰
  4. 4
    価格×数量が同時上昇
    市況メモリーの業績が一気に跳ねる
  5. 5
    🛡 マイクロン 売上$41.5B・粗利84.6%(過去最高)
    中核データセンター部門は前年比 約7.5倍
AIデータセンター投資→HBM需要→メモリー逼迫→マイクロンの記録的決算、という連鎖。出典: マイクロンFQ3'26決算(SEC 8-K, 2026/6/24)/SK hynix。
図解事業部門別の売上(FQ3'26)
Cloud Memory
$13.8B
Core Data Center
$11.5B (前年比 約7.5倍)
Mobile and Client
$11.5B
Automotive & Embedded
$4.6B
出典: マイクロンFQ3'26決算(SEC 8-K)。単位は十億ドル。中核データセンターは前年比 約7.5倍。

なぜここまで伸びたのか — AIメモリー・スーパーサイクルとHBM

背景にあるのは、2026年に入って鮮明になった**AIメモリーの「スーパーサイクル」です。AIアクセラレータの隣に積層して載せる超高速メモリーHBM(広帯域メモリー)**の需要が爆発し、DRAM/NANDの製造能力がHBM・サーバー向けに吸い寄せられた結果、メモリー全体が歴史的な品薄・値上げになっています(この構造はメモリーチップ不足は「なぜ解消が難しい」のかで詳述)。

  • SKハイニックスは2026年を「HBM主導のメモリー・スーパーサイクル」と位置づけ、メモリー市場が4,400億ドル超に拡大すると紹介しています(SK hynix, 2026)。
  • マイクロンは決算で、最新のHBM4を主要顧客のプラットフォーム向けに量産出荷中で、複数のエンドカスタマーにも認定サンプルを出荷したと開示。次世代HBM4Eは2027年(暦年)の量産を見込むとしています(同リリース)。

つまり「AIデータセンター投資 → HBM需要 → メモリー3社(サムスン・SKハイニックス・マイクロン)の能力配分 → 価格・数量の急騰」という連鎖が、マイクロンの記録的決算の正体です。メモリー価格の上昇幅はトレンドフォースも歴史的水準と報告しています(TrendForce, 2026)。

ガイダンス — 次の四半期は「さらに強い」

マイクロンが示した第4四半期(6〜8月期)の見通しは、過去最高をさらに上回る水準でした(同リリース)。

FQ4-26 ガイダンス中心値
売上高$500億 ± $10億
粗利率約86%
希薄化後EPS(Non-GAAP)$31.00 ± $1.00

売上は前四半期比でさらに+約21%、粗利率は86%へ。ただしこれは会社側の見通しであり、メモリー市況が反転すれば下振れる可能性もあります。StockCodeは将来の価格・業績を予測しません。

バリュエーションをどう測るか — 「予想EPS × PER」の考え方

決算が記録的でも、投資家が次に問うのは「では株価・指数の水準は割高か」です。ここで使われる基本の物差しが**「予想EPS(1株利益)× PER(株価収益率)」**。将来の利益見通しに、市場が許容しがちな倍率を掛けて、理論的な水準感を測る方法です(PERの基礎はPER・ROE・利益率、結局どれが何を表す?)。

この手法を半導体株指数に当てはめた一例として、ある経済番組(野村アセットマネジメント・石黒英之氏 作成資料、2026年6月24日放送)が、米**フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)**について次の試算を紹介していました(野村アセットマネジメント)。

番組が示した試算(SOX指数)
2年後の12カ月先予想EPS750
近年のPER上限29倍
= 理論値21,750
(参考)6/24終値13,458

これは「予想EPS×PER」という枠組みの例示であって、当サイトの予測でも、将来の指数水準の保証でもありません。実際にはEPS(=企業の利益見通し)もPER(=市場が払う倍率)も上下に動くため、前提が変われば結論も変わります。大事なのは数字そのものより、**「割高/割安は、利益見通しと許容倍率の掛け算で動く」**という読み筋です。

日本の半導体株はどう見えているか

同番組では、日本の半導体関連株指数の12カ月先予想PERが、足元で30倍超まで切り上がっている様子も示されました(野村アセットマネジメント作成、2026年放送)。個別でも、製造装置のレーザーテック(6920)やアドバンテスト(6857)が予想35倍超、東京エレクトロン(8035)やディスコ(6146)が20〜35倍といったレンジで評価される局面が報じられています(各種報道, 2026)。日本勢が「チップは作れなくても作る装置で稼ぐ」構図は「チップは作れなくても、作る機械は日本」で解説しています。

PERが高いこと自体は「割高」とも「期待の表れ」とも解釈でき、一義に良し悪しを決められません。

強気と慎重の両論

半導体株の高いバリュエーションをめぐっては、見方が割れています(いずれも各論者の見解であり、当サイトの予測ではありません)。

  • 強気: ポール・チューダー・ジョーンズ氏は、現在のAIブームを「インターネットが商用化し始めた1995年」になぞらえ、強気相場はまだ途中との見方を示したと報じられています。
  • 慎重: マイケル・バーリ氏は、足元の半導体ラリーを2000年前後のドットコム末期に例え、利益が落ちなくても倍率の正常化だけで調整余地があると警告したと伝えられています。

どちらが正しいかは事後にしか分かりません。断定的な予測や「買い時」の提示はしないのがStockCodeの方針です。

まとめ

  • マイクロンのFY26 Q3は売上**$414.56億(前年比約4.5倍)、Non-GAAP EPS $25.11、GAAP粗利率84.6%**の記録的決算。牽引役は中核データセンター部門(前年比約7.5倍)(出典: SEC 8-K, 2026/06/24)。
  • 背景はAIメモリーのスーパーサイクル。HBM4を主要顧客に量産出荷中で、FQ4は売上**$500億**・Non-GAAP EPS**$31**のさらに強い見通し。
  • バリュエーションは「予想EPS×PER」で測るのが基本。番組が示したSOX指数の試算(750×29倍=21,750)は例示であって予測ではない。強気・慎重の両論があり、断定はできない。

本記事は情報提供のみを目的とし、特定の銘柄の売買や投資手法を推奨するものではありません。記載の数値は出典時点のものです。将来の株価・指数・業績を予測するものではなく、投資判断はご自身の責任で行ってください。

💡この記事の本質
  • マイクロンの記録的決算は『AIメモリーのスーパーサイクル=価格×数量の同時上昇』が正体。数値は一次データ(SEC)で確認できる。
  • 決算は事業部門に割ると読める。今回はデータセンター(中核DCが前年比 約7.5倍)が主役。
  • バリュエーションは『予想EPS×PER』で測る。番組のSOX試算(750×29倍=21,750)は例示であって予測ではない。買い時は示さない。
よくある質問
マイクロンの売上はなぜ前年の約4.5倍にもなったのですか?
メモリーは価格(市況)で業績が大きく振れる産業で、2026年はAIメモリーの『スーパーサイクル』が起きているためです。HBM需要の爆発でメモリー3社の製造能力がHBM・サーバー向けに吸い寄せられ、価格と数量が同時に上昇しました。特に中核データセンター部門は前年比 約7.5倍に伸びています(出典: マイクロンFQ3'26決算 SEC 8-K, 2026/06/24)。
SOX指数の『21,750』は目標株価のようなものですか?
いいえ。ある経済番組(野村アセットマネジメント・石黒英之氏 作成資料)が紹介した『2年後の予想EPS750×近年のPER上限29倍』という“予想EPS×PER”の試算例であり、当サイトの予測でも将来水準の保証でもありません。EPSもPERも変動するため、前提が変われば結論も変わります。StockCodeは将来の株価・指数を予測しません。
半導体株は割高なのですか?
一概には言えません。強気(ポール・チューダー・ジョーンズ氏=1995年のインターネット黎明期に類似)と慎重(マイケル・バーリ氏=ドットコム末期に類似)の両論があり、どちらが正しいかは事後にしか分かりません。高いPERは『割高』とも『期待の表れ』とも解釈でき、当サイトは断定や売買推奨を行いません。
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